はじめに
大地震など大きな災害が発生した場合、建物の損壊、火災の発生、ライフラインの寸断により医療機関の機能が失われてしまいます。大災害の危険から患者さんと職員を守り被害をできるだけ小さくするために、日頃から十分な対策を立て、いざという時に適切な行動ができるよう、日頃からこのマニュアルをよく読んで災害に備えてください。なお連絡関連をスムーズにさせるため、インターネットその他連絡網のツールを整えていただけるとともに、日進月歩の技術・デバイス等に日ごろより関心を払い、災害対策への提案・助言を頂けると幸いです。
1.沖縄県における透析施設災害時情報ネットワーク
沖縄県透析施設災害時ネットワークシステム構図
★被災した施設
①(インターネットが使える状況であれば)日本透析医会災害時情報
ネットワーク
②ブロック長に報告(携帯電話・固定電話・メールその他)
★被災施設から連絡を受けたブロック長;
①沖縄県透析医会の災害対策本部と連携しながら、ブロック内の施設を中心に支援対策
特に被災施設が停電等で、日本透析医会ネットワークが使えない状態では、携帯電話・携帯メールで連絡しながら具体的支援の手配
★災害対策本部;①災害対策本部の立ち上げ宣言(日本透析医会災害時ネットワーク)②各ブロック長と連携をとりながら、被災状況のまとめ 沖縄県医師会や行政への救援依頼、患者・物資移送等の指揮(非被災地のブロック長と分担)
*災害対策本部設置は、徳山清之会長・當間茂樹災害対策顧問・比嘉啓災害対策理事を中心に、状況に応じてその他理事・各ブロック長・役員の判断で決定する。
★被災していない施設
①日本透析医会災害時情報ネットワークへ「被災がない」および「支援可能否」
の入力
②ブロック長への「被災がない」連絡および「支援可能否」の情報提供
施設間の情報伝達ネットワーク構築のために
2.各関係団体との災害時連携
★医師会
☆沖縄県医師会
☆各地区医師会
★行政
★沖縄電力
★水道
★燃料
3.各施設での災害対策
(1)貯水タンクと給水タンクの設置
水道が断水しても●●台の人工腎臓で●時間透析が●サイクル
●日間できます。
(2)透析に必要な医療材料や薬品の備蓄
通常透析の●日分の備蓄。(三日以上、できれば一週間)
透析を他施設へ依頼する場合、必要時に物品等を移動させることも
考慮する。
(3)透析装置や水処理装置の固定化または転倒防止、配管の柔軟接続
透析監視装置のキャスターはロックしないでフリーにしておく
(カウンター設置型の監視装置の場合は十分な転倒防止対策
をとる)
透析ベッドのキャスターは床面に固定しないでロックだけにして
おく
(4)自家発電機の設置
(5)スタッフの防災教育
(6)スタッフによる患者を含めた防災・避難訓練(年●回)
(7)当院からの避難場所を①●●●●、②●●●●、③●●●●とする。
(8)災害時のスタッフおよび患者との緊急連絡網の整備
・地域患者ネットワーク作成
・町村役場・社会福祉協議会・保健師・ケア
マネージャを活用
(9)熊本県透析施設災害対策本部(各ブロック長施設)との連携による支援協力体制の確立